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自然生クラブ 色彩の実験室 2021
自然生クラブの23名のアーティストによる異才の芸術‐アールディフェランシェ—
筑波山麓の自然に囲まれ、自ずから然るべく生きる暮らしの中から生まれました
2021年3月につくば美術館で開催された展覧会
チャレンジアートフェスティバルinつくばにて
自然生クラブから新作22点を発表しました
今回は新しく仲間になった2名のアーティストの作品を含めた
24点をオンラインギャラリーにてご紹介いたします
※※※※※
・作家の写真、作品画像の無断転載・使用はご遠慮ください。
・絵画作品は購入可能です。販売価格等は個別にお問い合わせください。
アンカー 22
青と緑 むらさき ピンク
飯島 愛 IIJIMA MEGUMI
愛さんは富士山が大好きです。いつものワークでは、画用紙に富士山の絵を描き続けています。ずっと、ずっと、描いています。そして、大きなパネルに移った時に、何を描き始めるかと見つめていると…太い筆で力強く、ぐいぐいと表れてきました。大きな山です。富士山です。その雄々しさにぐっときます。そして着彩に入ると毎日色が変わっていきます。なんてきれいな色、次回残ってくれますようにと願っても、何のためらいもなく次なる色彩におおわれます。色の上に又色を、さらに色を重ねて…その全てをお見せしたい。そしてタイトルの「青と緑、むらさき、ピンク」ももちろんあります。この重厚な色の重なりの中にそれらの色をどうぞ探してみてください。山にいる一羽の孤独な鳥。カラフルなしゃぼん玉がアクセントになって叙情的な作品に仕上がりました。
(安部田 奈緒美)
愛さんは富士山が大好きです。いつものワークでは、画用紙に富士山の絵を描き続けています。ずっと、ずっと、描いています。そして、大きなパネルに移った時に、何を描き始めるかと見つめていると…太い筆で力強く、ぐいぐいと表れてきました。大きな山です。富士山です。その雄々しさにぐっときます。そして着彩に入ると毎日色が変わっていきます。なんてきれいな色、次回残ってくれますようにと願っても、何のためらいもなく次なる色彩におおわれます。色の上に又色を、さらに色を重ねて…その全てをお見せしたい。そしてタイトルの「青と緑、むらさき、ピンク」ももちろんあります。この重厚な色の重なりの中にそれらの色をどうぞ探してみてください。山にいる一羽の孤独な鳥。カラフルなしゃぼん玉がアクセントになって叙情的な作品に仕上がりました。
(安部田 奈緒美)
雷
池田 くるみ IKEDA KURUMI
和紙に墨が滲みこんでいく感覚をじっくり味わいながら、何度も何度も線を引く。ゆっくり縦に短く長く、時には横に短く長く。その姿はまるで職人。
ところで、くるみさんは雷が苦手だ。黒い雲が空に浮かんでいるのを発見すると、「あ…雷がくるかも…」と口にして不安がる。しかし「雷」と名付けられたこの作品からは、どこか壮大な自然の美しさを感じさえする。抑揚のある墨の線に水彩の柔らかい色彩が重なり、不思議な光景が生まれた。
(谷中 愛子)
和紙に墨が滲みこんでいく感覚をじっくり味わいながら、何度も何度も線を引く。ゆっくり縦に短く長く、時には横に短く長く。その姿はまるで職人。
ところで、くるみさんは雷が苦手だ。黒い雲が空に浮かんでいるのを発見すると、「あ…雷がくるかも…」と口にして不安がる。しかし「雷」と名付けられたこの作品からは、どこか壮大な自然の美しさを感じさえする。抑揚のある墨の線に水彩の柔らかい色彩が重なり、不思議な光景が生まれた。
(谷中 愛子)
初音ミク
市村 正道 ICHIMURA MASAMICHI
ついに出ました。アイドルです。しかも「初音ミクはクリプトン・フューチャー・メディアから発売されている音声合成デスクトップミュージック (DTM) 用のボーカル音源、およびそのキャラクターで年齢16歳、身長158cm、体重42kgの設定 。ヤマハの開発した音声合成システム「VOCALOID」に対応したボーカル音源で、メロディや歌詞の入力により合成音声によるボーカルパートやバックコーラスを作成することができる。」らしい。アイドルも難しくなった。私らのアイドルはアグネス・ラムちゃんだったなあ。 (柳瀬 敬)
ついに出ました。アイドルです。しかも「初音ミクはクリプトン・フューチャー・メディアから発売されている音声合成デスクトップミュージック (DTM) 用のボーカル音源、およびそのキャラクターで年齢16歳、身長158cm、体重42kgの設定 。ヤマハの開発した音声合成システム「VOCALOID」に対応したボーカル音源で、メロディや歌詞の入力により合成音声によるボーカルパートやバックコーラスを作成することができる。」らしい。アイドルも難しくなった。私らのアイドルはアグネス・ラムちゃんだったなあ。 (柳瀬 敬)
サッカー
川添 光爾 KAWAZOE KOJI
絵の構想は瞬間に決ったようである。下絵は制作初日に出来ていた。「サッカーです。」今までにないテーマだが、彼の記憶の中には鮮烈なイメージが以前からずっとあったのだろう。自然生クラブにはドンタコスというサッカーチームがある。年に何回かサッカーで遊ぶ。職員も加わって2チームつくり、白熱の試合をする。珍プレーの連続で、誰がどちらに攻めているのか分からなくなる。光爾くんも転がってきたボールを思いきり蹴る快感に興奮する。ボールがどこへとぶかは問題ではない。そんな情景を思いおこす。
(柳瀬 敬)
絵の構想は瞬間に決ったようである。下絵は制作初日に出来ていた。「サッカーです。」今までにないテーマだが、彼の記憶の中には鮮烈なイメージが以前からずっとあったのだろう。自然生クラブにはドンタコスというサッカーチームがある。年に何回かサッカーで遊ぶ。職員も加わって2チームつくり、白熱の試合をする。珍プレーの連続で、誰がどちらに攻めているのか分からなくなる。光爾くんも転がってきたボールを思いきり蹴る快感に興奮する。ボールがどこへとぶかは問題ではない。そんな情景を思いおこす。
(柳瀬 敬)
マグロ
木村 隆広 KIMURA TAKAHIRO
「キムさん今年は何を描くんだい?」「おおっ 顔だよ、顔、顔かくよ!」「そうかあ、今年はマグロ描いてみないか?」「描く!マグロ描く!」
施設長とキムさんの会話の中で生まれてきたテーマ。さっそく絵に取りかかるとあっという間にマグロの大群が画面一杯に泳ぎ出しました。明るい光の中を鮮やかな色とりどりのマグロが遊泳しています。画面から飛び出していきそうな勢いです。仲良く並んだマグロ達。みんな揃ってどこへ行く。
(安部田 奈緒美)
「キムさん今年は何を描くんだい?」「おおっ 顔だよ、顔、顔かくよ!」「そうかあ、今年はマグロ描いてみないか?」「描く!マグロ描く!」
施設長とキムさんの会話の中で生まれてきたテーマ。さっそく絵に取りかかるとあっという間にマグロの大群が画面一杯に泳ぎ出しました。明るい光の中を鮮やかな色とりどりのマグロが遊泳しています。画面から飛び出していきそうな勢いです。仲良く並んだマグロ達。みんな揃ってどこへ行く。
(安部田 奈緒美)
GONE WITH THE WIND
倉持 吉見 KURAMOCHI YOSHIMI
「風と共に去りぬ」有名な映画のポスターだ。ビビアン・リーとクラーク・ゲーブル。しかし、待てよ、原作は1936年、映画は1939年だ。太平洋戦争中なのだ。自分は、いつこの映画を観ただろう。小学生の頃だったように思う。テレビのロードショーかなんかで見た。前編・後編で2週にわたって観たように思う。なんか大人の話で、思いっきり背伸びして観た。人種差別問題で、今はテレビでやらない。名画だけど。吉見さんは50歳代もなかばの年齢だ。映画を観たのか聞いてみたが、答えはNOだった。 (柳瀬 敬)
「風と共に去りぬ」有名な映画のポスターだ。ビビアン・リーとクラーク・ゲーブル。しかし、待てよ、原作は1936年、映画は1939年だ。太平洋戦争中なのだ。自分は、いつこの映画を観ただろう。小学生の頃だったように思う。テレビのロードショーかなんかで見た。前編・後編で2週にわたって観たように思う。なんか大人の話で、思いっきり背伸びして観た。人種差別問題で、今はテレビでやらない。名画だけど。吉見さんは50歳代もなかばの年齢だ。映画を観たのか聞いてみたが、答えはNOだった。 (柳瀬 敬)
うちがわ~はるのおがわ~
坂本 大知 SAKAMOTO DAICHI
大知さんはダンサーです。毎週踊り続けています。その動きはしなやかで、力強く、かっこいいです。この絵を描き始めた時、線(ライン)は踊り、彼も又、踊っているかのようでした。そこで、ダンスと絵画をドッキングさせよう、と提案しました。シアターでまず踊ります。その身体の動きを体内に取り入れ、それを画面に表出させようという試みです。大知さんは踊ります。絵を描いている間もずっと踊り続けています。絵の具、マーカー、クレヨン、毎回画材が変わり、色が変わり、ラインは複雑にからみ合い躍動感に満ちた絵が出来上がりました。最後に自身の踊っている姿をラインで描き入れ、完成です。毎回のワーク様子は映像でも記録してあります。作品と一緒に公開できる機会が待ち遠しいです。 (安部田 奈緒美)
大知さんはダンサーです。毎週踊り続けています。その動きはしなやかで、力強く、かっこいいです。この絵を描き始めた時、線(ライン)は踊り、彼も又、踊っているかのようでした。そこで、ダンスと絵画をドッキングさせよう、と提案しました。シアターでまず踊ります。その身体の動きを体内に取り入れ、それを画面に表出させようという試みです。大知さんは踊ります。絵を描いている間もずっと踊り続けています。絵の具、マーカー、クレヨン、毎回画材が変わり、色が変わり、ラインは複雑にからみ合い躍動感に満ちた絵が出来上がりました。最後に自身の踊っている姿をラインで描き入れ、完成です。毎回のワーク様子は映像でも記録してあります。作品と一緒に公開できる機会が待ち遠しいです。 (安部田 奈緒美)
カオリノリズム
桜井 香織里 SAKURAI KAORI
これまでいくつかのコラージュ作品を手がけてきた香織里さん。今回は思い切って巨大なプラスチック透明板を使うことにした。香織里さんの大胆な筆使いを裏から透かしてみたらどうなるだろうか、という実験的な意味合いもあり、試行錯誤しながらの制作となった。香織里さんは特段、絵に興味を持たないように見えたが、筆を持つとスルスルと板の表面を滑らせ、何度も円を描いた。その上を尖ったもので削って模様を描き、更に絵の具を乗せ、重なりを楽しむ。最後の最後に裏返して見てみると…あれれ?なんだか思っていたのと違う。協議した結果、筆の軌跡と勢いがよく出ている面を表として、完成に至った。 (谷中 愛子)
これまでいくつかのコラージュ作品を手がけてきた香織里さん。今回は思い切って巨大なプラスチック透明板を使うことにした。香織里さんの大胆な筆使いを裏から透かしてみたらどうなるだろうか、という実験的な意味合いもあり、試行錯誤しながらの制作となった。香織里さんは特段、絵に興味を持たないように見えたが、筆を持つとスルスルと板の表面を滑らせ、何度も円を描いた。その上を尖ったもので削って模様を描き、更に絵の具を乗せ、重なりを楽しむ。最後の最後に裏返して見てみると…あれれ?なんだか思っていたのと違う。協議した結果、筆の軌跡と勢いがよく出ている面を表として、完成に至った。 (谷中 愛子)
春風に とんだ
笹原 七実 SASAHARA NANAMI
「~空中歩行の試み~ 春風に とんだ」この絵の印象を言葉にするとこうなる。七実さんにこの絵の命名権を託されたのは光栄である。ただ私には詩人の才が乏しい。なんとかそんな風に気どってみたが、あなたならなんと命名するだろうか?この絵の前に立ち、誰もが詩人にならなくてはならない。つまり、あなたも七実さんからこの絵の命名権を託されているのだ。詩人になるか、さもなければ沈黙。色彩のポエムを前に、私はため息をつきながら「あ~芸術!ゲイジュツ!げいじゅつ!」と何回もつぶやく。
(柳瀬 敬)
「~空中歩行の試み~ 春風に とんだ」この絵の印象を言葉にするとこうなる。七実さんにこの絵の命名権を託されたのは光栄である。ただ私には詩人の才が乏しい。なんとかそんな風に気どってみたが、あなたならなんと命名するだろうか?この絵の前に立ち、誰もが詩人にならなくてはならない。つまり、あなたも七実さんからこの絵の命名権を託されているのだ。詩人になるか、さもなければ沈黙。色彩のポエムを前に、私はため息をつきながら「あ~芸術!ゲイジュツ!げいじゅつ!」と何回もつぶやく。
(柳瀬 敬)
アラシ
佐藤 皓平 SATOH KOHEI
ヒップホップダンサーの顔を持つ皓平さんが今回選んだテーマは、お気に入りのアイドルグループ。参考資料は特に用意していなかったが、頭の中にイメージがあるのか描き始めから一心になってペンを動かし続けた。縦横無尽に伸びるライン、紫のストライプが華美なステージを想起させる。極めつけは独特な文字列。古代文字のような面白さが魅力的である。貼り付けられた画用紙とブルーの広い面によって、多層的な世界が広がった。
(谷中 愛子)
ヒップホップダンサーの顔を持つ皓平さんが今回選んだテーマは、お気に入りのアイドルグループ。参考資料は特に用意していなかったが、頭の中にイメージがあるのか描き始めから一心になってペンを動かし続けた。縦横無尽に伸びるライン、紫のストライプが華美なステージを想起させる。極めつけは独特な文字列。古代文字のような面白さが魅力的である。貼り付けられた画用紙とブルーの広い面によって、多層的な世界が広がった。
(谷中 愛子)
コンバインⅡ
下間 祥弘 SHIMOTSUMA YOSHIHIRO
祥弘の「コンバイン・愛」はすごい。秋の稲刈りを今から心待ちにしている。いくつもの歯車とチェーン、ベルトが複雑にからみ、ガチャガチャと音を立てて動く様は見ていて楽しい。その複雑さを絵にするとこうなるのだろう。コンバインの仕組みは特に複雑で稲の刈り取りから脱穀、ふるい、わら切りまでいっきにやってしまう。小さいころから電車や飛行機、消防車やタンカーなど乗り物が大好きだったという祥弘だが、今はコンバインだ。次は田植え機にも興味をもってほしいが、どうも泥汚れはきらいみたいだ。
(柳瀬 敬)
祥弘の「コンバイン・愛」はすごい。秋の稲刈りを今から心待ちにしている。いくつもの歯車とチェーン、ベルトが複雑にからみ、ガチャガチャと音を立てて動く様は見ていて楽しい。その複雑さを絵にするとこうなるのだろう。コンバインの仕組みは特に複雑で稲の刈り取りから脱穀、ふるい、わら切りまでいっきにやってしまう。小さいころから電車や飛行機、消防車やタンカーなど乗り物が大好きだったという祥弘だが、今はコンバインだ。次は田植え機にも興味をもってほしいが、どうも泥汚れはきらいみたいだ。
(柳瀬 敬)
鶴ヶ城
鈴木 健司 SUZUKI KENJI
健司さんの語りはおとぎばなし、つまり子供にきかせる昔話や伝説のようなもので、現実と空想、過去と今と未来が入り混じる世界に繋がっている。城の屋根と壁を完成させると、横に連なる窓の中にアルファベットを並べ、少々強引に大きく署名をしたあと、すっきりとした顔で完成を宣言した。本作の制作期間中に封印していたダンスを、次回のワークショップから再開すると宣言し、アトリエに来なくなった。
少し時間をあけたあと、周りからの進言もあり、いつものように物語を綴ることになる。この物語の難解さ、ユニークさのとりこになる人は多い。どうぞ、ゆっくり、お楽しみください。
(谷中 愛子)
健司さんの語りはおとぎばなし、つまり子供にきかせる昔話や伝説のようなもので、現実と空想、過去と今と未来が入り混じる世界に繋がっている。城の屋根と壁を完成させると、横に連なる窓の中にアルファベットを並べ、少々強引に大きく署名をしたあと、すっきりとした顔で完成を宣言した。本作の制作期間中に封印していたダンスを、次回のワークショップから再開すると宣言し、アトリエに来なくなった。
少し時間をあけたあと、周りからの進言もあり、いつものように物語を綴ることになる。この物語の難解さ、ユニークさのとりこになる人は多い。どうぞ、ゆっくり、お楽しみください。
(谷中 愛子)
迷路
高田 祐 TAKADA YU
はじめに祐さんは黄色と水色の迷路を創造した。次に細い抜け道、階段が現れ、灰色の4つの文字が上部に掲げられた。黄色、水色の2つの色は拮抗したり、黄色が優勢になったりしながらも、最終的に迷路は水色の世界に染まっていく。4つの文字を除いて。
祐さんは迷路の塗り替えをする時は、全面を徹底的に塗ることが多い。今回は4つの文字が最後まで大事に大事に隠されずに残された。仕上げの最後の一筆では、ピンク色のペンでこの文字を厳重に囲うのだ。ニコニコと満足気にうなずきながら。 (谷中 愛子)
はじめに祐さんは黄色と水色の迷路を創造した。次に細い抜け道、階段が現れ、灰色の4つの文字が上部に掲げられた。黄色、水色の2つの色は拮抗したり、黄色が優勢になったりしながらも、最終的に迷路は水色の世界に染まっていく。4つの文字を除いて。
祐さんは迷路の塗り替えをする時は、全面を徹底的に塗ることが多い。今回は4つの文字が最後まで大事に大事に隠されずに残された。仕上げの最後の一筆では、ピンク色のペンでこの文字を厳重に囲うのだ。ニコニコと満足気にうなずきながら。 (谷中 愛子)
植物と牛三頭動物園 クリスマスの夜
樽澤 王彦 TARUSAWA KIMIHIKO
王彦さんは、一枚の絵の中に色々なストーリーを盛り込む。まるで絵本の世界をぎゅっと凝縮したような、緻密さがある。ところどころに装飾文様が描かれ、物語を華やかにする。
舞台は夜の動物園。生い茂る草花が照らし出される中、3頭の牛と2匹のネズミ、そして飼育員がクリスマスツリーを眺めている。年の瀬の子年から丑年へのバトンタッチを感じさせる、幻想的な光景だ。植物たちと動物たちの、静かで賑やかな、クリスマスの夜。
(谷中 愛子)
王彦さんは、一枚の絵の中に色々なストーリーを盛り込む。まるで絵本の世界をぎゅっと凝縮したような、緻密さがある。ところどころに装飾文様が描かれ、物語を華やかにする。
舞台は夜の動物園。生い茂る草花が照らし出される中、3頭の牛と2匹のネズミ、そして飼育員がクリスマスツリーを眺めている。年の瀬の子年から丑年へのバトンタッチを感じさせる、幻想的な光景だ。植物たちと動物たちの、静かで賑やかな、クリスマスの夜。
(谷中 愛子)
徳川家重
中井 悠太 NAKAI YUTA
悠太くん。今回はなぜ徳川家重なのでしょうか。家重は徳川9代将軍です。吉宗の長男です。脳性麻痺による言語障害があったといいます。大奥で享楽にふけっていたといいますが、田沼意次を重用して堅実な政治をしたとも言われています。なかなか評価の分かれる人物のようです。徳川の大奥の暮らしはなかなか想像できません。悠太くんがときどき「大奥、徳川家重すきです!」と言うのは何か映画でも見たのでしょうか。そうするとこの怪しくかきなぐった絵の向こうに家重の大奥が隠されているのかもしれません。
(柳瀬 敬)
悠太くん。今回はなぜ徳川家重なのでしょうか。家重は徳川9代将軍です。吉宗の長男です。脳性麻痺による言語障害があったといいます。大奥で享楽にふけっていたといいますが、田沼意次を重用して堅実な政治をしたとも言われています。なかなか評価の分かれる人物のようです。徳川の大奥の暮らしはなかなか想像できません。悠太くんがときどき「大奥、徳川家重すきです!」と言うのは何か映画でも見たのでしょうか。そうするとこの怪しくかきなぐった絵の向こうに家重の大奥が隠されているのかもしれません。
(柳瀬 敬)
家鳴り
中島 優佑 NAKAJIMA YUSUKE
妖怪研究家 中島教授は日々、妖怪研究に励んでおります。毎週行われる演劇ワークショップで発表された妖怪の数々。毎回、ピックアップされた中から今回選んだテーマは「家鳴り」です。家に住みつくと言われる家鳴りは、どんな存在なのでしょう。教授いわく、「家鳴りがいると、家がきしむ。だがそれは騒音ほどではない。無人の家にも、有人の家にもいやす。」ふ~む、なる程。では何故家鳴りが家を鳴らすのかと問うと、「それは、ナゾです。」して、教授の見解は?「家鳴りが家をきしませるのは、台風を知らせるのでは」
― そして教授は、今日も妖怪研究にいそしむのです。
(安部田 奈緒美)
妖怪研究家 中島教授は日々、妖怪研究に励んでおります。毎週行われる演劇ワークショップで発表された妖怪の数々。毎回、ピックアップされた中から今回選んだテーマは「家鳴り」です。家に住みつくと言われる家鳴りは、どんな存在なのでしょう。教授いわく、「家鳴りがいると、家がきしむ。だがそれは騒音ほどではない。無人の家にも、有人の家にもいやす。」ふ~む、なる程。では何故家鳴りが家を鳴らすのかと問うと、「それは、ナゾです。」して、教授の見解は?「家鳴りが家をきしませるのは、台風を知らせるのでは」
― そして教授は、今日も妖怪研究にいそしむのです。
(安部田 奈緒美)
もねともか
野口 和希 NOGUCHI KAZUKI
勉強不足ですみません。「もね」さんと「もか」さんというのは「上白石萌音」さんと「上白石萌歌」さん姉妹なのですね。ネットでしっかり調べました。とても似ていらっしゃるのですね。お二人とも女優さんでコマーシャルやドラマにもいっぱい出ているのですね。私には難しすぎ。そして和希の絵を覗き込んで愕然としてしまったのです。どれが「もね」でどれが「もか」なんだ。どれも似ているようで、どれも違っている。何人かは名前が書いてある。でも「もねともか」はどれなんだ。あ~わからない。わ~たすけて!
(柳瀬 敬)
勉強不足ですみません。「もね」さんと「もか」さんというのは「上白石萌音」さんと「上白石萌歌」さん姉妹なのですね。ネットでしっかり調べました。とても似ていらっしゃるのですね。お二人とも女優さんでコマーシャルやドラマにもいっぱい出ているのですね。私には難しすぎ。そして和希の絵を覗き込んで愕然としてしまったのです。どれが「もね」でどれが「もか」なんだ。どれも似ているようで、どれも違っている。何人かは名前が書いてある。でも「もねともか」はどれなんだ。あ~わからない。わ~たすけて!
(柳瀬 敬)
パズドラの花園
萩原 達也 HAGIWARA TATSUYA
パズドラを描きたい!という強い思いがありました。スタッフが今まで描いてきたモチーフの中からこれを提案しても「パズドラ」、あれを提案しても「パズドラ」・・・そしてある日、ついに強行突破。パネルに大きなパズドラの文字が。達也さんの強い自己主張です。そして周りに、古代の花がたくさん咲き誇りました。一つ、また一つと画面一杯に。
パズドラの文字は花の中に埋もれていきます。色とりどりの花に隠されていったパズドラ。よおく目をこらすと見つかるかな?達也さんの心はきっと念願のパズドラ描いたぞ、という満足感があるにちがいありません。これは、まさしく達也さんの「パズドラの花園」なのです。極彩色に咲き誇る世界は極楽絵画のごとしです。
(安部田 奈緒美)
パズドラを描きたい!という強い思いがありました。スタッフが今まで描いてきたモチーフの中からこれを提案しても「パズドラ」、あれを提案しても「パズドラ」・・・そしてある日、ついに強行突破。パネルに大きなパズドラの文字が。達也さんの強い自己主張です。そして周りに、古代の花がたくさん咲き誇りました。一つ、また一つと画面一杯に。
パズドラの文字は花の中に埋もれていきます。色とりどりの花に隠されていったパズドラ。よおく目をこらすと見つかるかな?達也さんの心はきっと念願のパズドラ描いたぞ、という満足感があるにちがいありません。これは、まさしく達也さんの「パズドラの花園」なのです。極彩色に咲き誇る世界は極楽絵画のごとしです。
(安部田 奈緒美)
野蝶の名家 古代の村屋しき
原 拓哉 HARA TAKUYA
今回の原君の絵は、藁葺き屋根の家です。伝統的な日本家屋の佇まいを見せてくれています。
家の入口に続いている石畳、中に見える囲炉裏、積み上げられた薪、家の前の釣瓶、水たまりに移る雲など、とてもリアルです。
「この絵の中で暮らしている人がいる」「薪があるから季節は冬で、家族は四人で、お父さんは仕事で、お母さんと子供たちは内職していて・・・」とストーリーを組み立てて眺めるのも、楽しみ方の一つかと思います。 (古橋 洋佑)
今回の原君の絵は、藁葺き屋根の家です。伝統的な日本家屋の佇まいを見せてくれています。
家の入口に続いている石畳、中に見える囲炉裏、積み上げられた薪、家の前の釣瓶、水たまりに移る雲など、とてもリアルです。
「この絵の中で暮らしている人がいる」「薪があるから季節は冬で、家族は四人で、お父さんは仕事で、お母さんと子供たちは内職していて・・・」とストーリーを組み立てて眺めるのも、楽しみ方の一つかと思います。 (古橋 洋佑)
戦国武将から明治幕末まで
宮本 舞 MIYAMOTO MAI
自称「歴女」の舞さんが満を持して描き上げたのがこの作品です。歴史大好き、もちろん大河ドラマも大好き。好きな歴史上のキャラクターを語る彼女の目は輝き、うっとりと思いの丈を話続けます。
さて、この作品、見かける事の多い人物もいますがしかと分からない人物も。舞さんに全員の名前をインタビューすると・・・
坂本龍馬、明智光秀、西郷隆盛、近藤勇、島津斉彬、武田信玄、上杉謙信、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、今川義元、朝倉義景、豊臣秀頼、小松帯刀。有名な武将や将軍の揃い踏みです。さて、この絵をご覧のあなたは何人当てられるでしょう? (安部田 奈緒美)
自称「歴女」の舞さんが満を持して描き上げたのがこの作品です。歴史大好き、もちろん大河ドラマも大好き。好きな歴史上のキャラクターを語る彼女の目は輝き、うっとりと思いの丈を話続けます。
さて、この作品、見かける事の多い人物もいますがしかと分からない人物も。舞さんに全員の名前をインタビューすると・・・
坂本龍馬、明智光秀、西郷隆盛、近藤勇、島津斉彬、武田信玄、上杉謙信、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、今川義元、朝倉義景、豊臣秀頼、小松帯刀。有名な武将や将軍の揃い踏みです。さて、この絵をご覧のあなたは何人当てられるでしょう? (安部田 奈緒美)
令和3年度の申年の絵
森下 慶一 MORISHITA KEIICHI
慶一さんの干支シリーズの一枚が又新たに出来上がりました。今年は申年ではないのでは、と思われる方も。彼はまだ猿を描いていないということがずっと気にかかっていたので、今回は「申年の絵」とあいなった次第です。資料探しです。色々な写真を探しましたが、いまひとつ気に入りません。「横を向いた猿がいいんです。顔はこちらを向いて」難しい注文でしたが、何とかこれは、と納得できる資料が見つかり、描き始めます。始まると一気呵成。あっという間にキュートな猿の絵が立ち表れました。慶一さんのお気に入りポイントはしっぽです。確かに。何ともキュートなしっぽです。ぜひにと描かれた横顔もキュート!
(安部田 奈緒美)
慶一さんの干支シリーズの一枚が又新たに出来上がりました。今年は申年ではないのでは、と思われる方も。彼はまだ猿を描いていないということがずっと気にかかっていたので、今回は「申年の絵」とあいなった次第です。資料探しです。色々な写真を探しましたが、いまひとつ気に入りません。「横を向いた猿がいいんです。顔はこちらを向いて」難しい注文でしたが、何とかこれは、と納得できる資料が見つかり、描き始めます。始まると一気呵成。あっという間にキュートな猿の絵が立ち表れました。慶一さんのお気に入りポイントはしっぽです。確かに。何ともキュートなしっぽです。ぜひにと描かれた横顔もキュート!
(安部田 奈緒美)
はぐっとプリキュアのおたんじょうび
呉 真澄 KURE MASUMI
無題
吉川 郁穂 YOSHIKAWA IKUHO
めんばー
池田 くるみ IKEDA KURUMI
墨を含ませた柔らかい筆を紙にそっとおろし、やさしくなでる。制作に集中しているくるみさんの姿がなんとも職人のようだ。くるみさんは、はじめに水彩絵の具を3色ほど選び、自分の好きな順番で塗っていく。その配色のセンスの良さにドキドキしてしまう。
7メートルもの巨大なこの作品、2か月ほどで描き上げた。
(谷中 愛子)
墨を含ませた柔らかい筆を紙にそっとおろし、やさしくなでる。制作に集中しているくるみさんの姿がなんとも職人のようだ。くるみさんは、はじめに水彩絵の具を3色ほど選び、自分の好きな順番で塗っていく。その配色のセンスの良さにドキドキしてしまう。
7メートルもの巨大なこの作品、2か月ほどで描き上げた。
(谷中 愛子)
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